木蔭のベンチ

木蔭のベンチは

野球場の側

誰もいなくて 静かで

風のせいで揺れてる

緑の声たちが

土砂降りの雨のようにきこえるばかり

 

木蔭のベンチは

すずめの木の横

誰もいなくて ひとりで

僕のせいで揺れる

足跡の声だけが

駆け抜ける時のようにこだまするばかり

 

君がもし恋人ならば

今すぐにでも呼びだして

このあたりまえすぎる風景の中

きっと何かをみつけられるのに