赤い光

青空の下で

濡れぬほどの

雨に降られる

 

大地の色は

さまざまになり

足跡が残らず

 

冷たい風の

切れ間に

滑り出した

陽が傾く

 

瞳を握る

赤い光が

身を反らさず

 

姿を探す 僕には

止まる場所を見つけられない

 

黒い雲の上で

滑走路になる

白い雲

白い雲の上で

影法師になる

黒い雲

冷たい君の

瞼に

沈み出した

陽は陽炎

闇夜を誘う

赤い光は

翻らず

姿を隠す 君へは

動く理由を見つけられない

 

動き続ける

星の大地に

止まって見える

あの雲は

何処へ流れて行く

 

形も定まれずに

決して見えない道の上

決して消えない影を残し…

 

僕らに 止まる場所はない

動き続けることに 心を震わせる

僕らにも 動く理由はない

止まった瞬間に 心が影を失う

 

大空の下

濡れぬほどの

雨に打たれる

 

大地の色も

さまざまなまま

足跡も残せず