生きるには

なにか足りなくなって 耐えて

傷つき過ぎたということもなく 絶えて

星になったりもしない

僕が 虹を

雨上がりを 空に向くしかできなく

見ている

 

ところどころしか憶えていない

それも曖昧で 作り変えたままで

抱いてる記憶で

その球体を透かした風景に なにを想い

またその中にしか 僕はいてなく

どうして生きる

身体なんてむやみに傷つけてみても

答えは遠のくばかり

でも 君を連れ去られないために

伸ばすのはこの腕で

傷だらけの腕でも これしかできなく

力を込めてる

 

君のマフラーのように そっとはずして

近づけば近づくほど 消えてしまう

冷たくなってしまうだろう あの虹は きれいに

君をあっためている

この頭で結ばれる 君のイメージが微笑む ふと

僕は そのことになにも感じないけど

あの虹は 僕の作りだすなによりも脆く 眩い

 

死ぬには

生きてる実感は足りなくて 生きて

気づいてない理由があり過ぎて 生きて

意味を持ったりはしない

僕は 道を

また降り出した雨で 傘がなく

踏み出す

 

きっと自分一人しか分からない

それもあやふやで 作り上げてって

いびつに終わるんだ

その個体の溢れた未来に なにを追い

またその中にだけ 僕はいて

君と会いたく

身体なんてやたらに合わせても

間違い探しみたい

けど 互いに放つ一言のために

焦げるのはこの胸で

なんて永遠にも酔えず 僕らは泣く泣く

身体で投げ込む

 

君は溶ける雲のように 息をしていて

泣き声も笑い声も 聴けやしない

ほんとは輪っかなんだろう あの虹を ほどいて

僕は死を選んでいる

 

この身体に溢れてる 僕の有りように見まがう 糸

僕は これからも問いかけはしないけど

その糸は 形作られたなによりも 僕へ

そしてことごとく 君へ 向かおうとする

 

あの虹の 僕の手に負えずなによりも脆く 眩い

はじめからついた 嘘のように

大嘘のように