笑えばいいさ

見えない嘘も掬いとる

そんな目ならば捨ててしまって

朝日に光るものもみな

わたしのためにと微笑めばいい

もういいんだ

その傷はもういいんだ

あなたが忘れられたのなら

あなたは二度と思い出さなくって

もういいんだ

 

ピクニックのお弁当の時間だ

あなたのお弁当がいちばんおいしそうなんだ

自慢しても足りないくらい

すべてが揃ったおべんとだから

 

そろそろあなたは笑ってください

待ちくたびれてる人がいるのさ

今はなくともそこにはあるのさ

欠けたところがおもしろいと

言えるまぬけづらの人こそが

笑って そこに

 

だんだん上手になってく

キス

それは幸福の証ではないかもしれない

そうやって落ち込んで

途方に暮れて

絶望もちらついて

笑い話はふえてくんだし

そうやって

生きてきたんでしょう

また泣いてるけども

「そのうち忘れてしまえるだろう」

そうやって

 

まずは洗濯しちゃってごらん

晴れた日の 朝のうち

そうやって

窓辺にたたずんでると

石鹸の匂いのそよかぜが吹き込むから

いっぱい いっぱい その風

吸いこんじゃってごらん

わたしは大丈夫 外は明るい

晴れた日 朝だ

なあんだ 朝だ

そうやって

ほんのちょっと 元気わくからさ

 

鳥はなぜ鳴いてるんだろう

花はなぜ咲いてるんだろう

そんななんにもならないことを

思い出すのさ

 

また嘘だなんて

もう言わないで

適当の意味のほんとうの方を

掬いとって

あとはあなたの好きなように

笑えばいいさ

かんたんには行かないものねと

近頃のことは 今という未来で

笑えばいいさ

笑えばいいさ

はじまりの朝が、キメテ

笑えばいいさ

笑えばいいさ