彼女の手紙

ずっとうつむいたままだったから

最後に見つめてくれた

真っ直ぐな眼差しだけを憶えているけど

あなたはどこかで

ずっとあたたまるこころに微笑みながら

この柔らかなリボンを結んでくれたんだろうか

 

いろんな出逢いを

思い出しても

あなたの名前も知らないけれど

 

僕のあの態度を

今のあなたは

どういうふうに思い出し

どうして過ごしているんだろうか

 

どこからこんな気持ちは来るんだろうね

こころは子供のように

あなたの名前も知らず

それでもこうしてあなたばかりを想ってしまう

 

あなたの手紙なら

とてもうれしく読みました

こんな不安な気持ちじゃ

恋の歌でも切ない笑顔に見えたんだろうね

 

あなたのように長い手紙は書けないし

字も下手だけど

今度会うとき困らないよう

こころの中に

たった一行短い手紙を書いてみよう

 

あなたの片想いは片想いじゃありません

僕は今 あなたと同じに胸が苦しく

もう一度会えたらと

そればっかりを思っています

 

こんな気持ちをひとつに集めて

ひとめぼれした見知らぬ彼女の

手紙に返事を書いてみよう