ピアノ

羽根をもらった、

限り在る「白」と「黒」に。

 

夢中で飛んだ、

矛盾の手足をばたつかせ、バタフライ。

 

僕なら、所詮ピアノ、

エゴイスチックな屑拾い、寝言で詩う、

 

素敵な夜中に、闇を消し、

誰かの涙に、笑い顔、誰かの笑顔に、涙を振るう、

そこから先に、火を放ち、それから先に、夢つまびらか。

 

会おう。

点滅は、否応無し、だ。

 

僕なら、所詮ピアノ、

エゴイスチックな屑拾い、寝言で詩う、

 

風の手枕、雄大な嘘、待人夕立、宵待草花、

果物ばかり、色チョークなど、所詮はピアノ、所詮はピアノ、、、

 

くたばり損ない、簡潔な壷、突拍子無い、高らかな壜、

弔合戦、冷ましたスープ、所詮はピアノ、所詮はピアノ、、、

 

やっぱりあなた、さすがはあなた?、けっきょくあなた、嗚呼、あなた?、

昔のあなた、未来のあなた?、所詮はピアノ、所詮はピアノ、、、あなたはただの、

隠れたとっぽ、たぷたぷ闊歩、所詮はピアノ?、所詮はピアノ、、、己惚れラッパ、

素敵なピアノ?、所詮はピアノ、存在全て?、屈託全て、

よっぽど「愛」って言葉の、雨あられ、、、傲慢、我慢、胸中、、、で、

その空洞で、静かに沈黙は、破れ。口、黙れ。

消せ、闇もろともよ、阿呆。

 

会おう。

蜜甘い花と、泥靴の、その根と。

 

夢中で飛ぶんだ、

矛盾の手足をばたつかせ、バタフライ、

 

僕なら、所詮ピアノ、

エゴイスチックな屑拾い、寝言で詩う、

 

晴れを詩いに、

限り在る「白」と「黒」へ、

 

羽根をもらいに、

限り在る「白」と「黒」へ。