大丈夫って、雲が言う

十年前の僕が思い描いていた

今の僕はもっと

いろいろな事ができて

泣いたあとの笑顔を何度も見せて

自分の事よりも他人の事を愛して止まない

愛される人だった

 

それでも十年後の僕は

今の僕をきっと

優しい眼差しで振り返り

この胸にある未解決の問題を少しは

片づけたあとの涙が少し頬に跡を残していて

誰かを愛して止まず愛されている事を

信じてる

 

大丈夫って、雲が言う

開いた口の向こうに空が見える

大げさだって、他人は言う

閉じた口の中で真っ赤な舌が熱くなる

信じてる

それでも僕は

 

光より闇と親しかったじぶん

わけもなく空しくなった胸に

両手を乗せて天井を見ていた

 

風の強い夜中でがたぴしっと

屋根が吹き飛んで目を閉じる

と僕は暗闇へ向かい翼を開く

 

追いつかないって、他人は言う

閉じた目の中から真っ青な天使が落ちて来る

信じてる

そうして僕は

 

大丈夫って、雲が言う

なんだろう、雲が言う

今真っ白く、雲が言う