夢鳥

明日を信じないまま

夢鳥は飛び立った

運命を歌わないまま

朝早く水浴びして

 

散らばったものを

かき集めては

熱心に羽ばたいて

また吹き飛ばす

 

一本足で寝ていても

きらきらするのが

好きだった

 

眠りたいとき

眠り、夢の中

食べたいとき

食べた、籠の中

 

籠の外でも

変わりなく

いつまでも

一羽でも

 

この窓の隙間から

一度だけ首をかしげて

夢鳥は飛び立った

眠ってる間に

 

あれから窓は

開けたまま

空に散らばった

羽根を集めてる

 

いつか吹き飛ばす

そのために