曇りガラスに閉じ込められた僕じゃない

ガラスの箱にもとからあるよに

僕は生まれた

だだっ広くはないけれど

僕は生きてる

 

数えたら眠くなるほど星がいる

いつからだろう、真っ昼間から

 

カラスが鳴く頃猫目になります

いつまでだろう、いろんなものを見れるのは

 

朝顔が咲いて涙でてても

もう誰からも笑われない

ただその入り口で立ち止まって

不思議そうに奥を覗き込むのは

子供の頃から空っぽそうな子供だけなの?

 

曇りガラスに閉じ込められた僕じゃない

僕のはく息、体温で

しんみり表面だけが曇ってるだけ

この手で拭えば

微熱が続く、ぼわぼわと縁が回る光が見える

 

もう忘れてるわけにいかない

大人になったらひとりも平気で

目に見えるものすべてから続く道を

ひとつずつ行こうと決めたはず

 

死んでしまえば

何もなくなって

すべて忘れてしまうんでいい

 

カミサマ

生きるか死ぬか

毎朝僕とじゃんけんしよう

 

曇りガラスに閉じ込められた僕じゃない

僕は生まれて

僕は生きてる

体ばかりが大きくなったわけじゃない

ガラスの箱の強さも脆さも

僕しだいだと気づいたのです

 

壊さぬように抜け出すことも

僕しだいだと気づいたのです