枯れ葉のベッド

枯れ葉を集めて

ベッドを作って

腕を枕に寝転んで

 

耳を澄ます

時を忘れる

君を想って目を閉じる

 

恋という文字も言葉も

冷たい風に手を入れるポケットに

かさかさの肌に触れる手のひらに

ほんとのところは入ってるんだ

 

ここから逃げてて

ベッドに潜って

息苦しさに涙がぬくくて

 

声を洩らす

夜を数える

君を探して夢を見る

 

恋という傷も薬も

まだ君とは見ない出来かけの道に

佇んでいる空っぽのリュックに

ほんとはこれから詰めて行くんだ

 

流れてる川の温度を爪先に

かもしれないを越えようと

幾度かそっと立ち上がる日々

この冷たい川を泳ぎきったら

石ころさえもが宝石になる

そう遠くない向こう岸

でも

引き返して

枯れ葉に埋もれて

静かに静かに寝息を立てて

 

かもしれない

そうかもしれない

出来損ないの片想い

 

目を澄ます

あの人はまだ気になる人で

この気持ちはまだ名無しのまんま

 

川辺に寝転ぶ枯れ葉のベッドへ

朱ばっかりの枯れ葉が積もる

一時でない想いを信じて

もう少しだけ今はただ

その重みだけ感じる時を

避けないように過ごしていたい