風船

優しいをつめた

切ない色の船は

花前線を引き連れて

霞に散った白浴びて

おぼろ月夜を横切ります

 

涙がいちばん小さな海なら

海はいちばん大きな涙

 

花は咲いたら

きっと散るでしょ

でもまた咲くでしょ

 

透明色が見えますか

面舵いっぱい

あなたの街へと

推進力は

かたちのないのばかりです