vernal breeze

翠玉色-emerald-の丘で

蒼い風に吹かれ

隣りに座る君が 睫を伏せる

 

瞳に薫る風景と

今 この時を 二人へと乗せて

…この想いが消えてしまわないように

 

やるせない気持ちも 一人歩きの心も

初めて許せた

君に恋した 春先の午後

 

 

蓮華草の花は

朱い風に揺れて

空を見上げる君が 微かに震える

 

微光を映す横顔と

光る雫を 優しさに溶かす

…眠る君を星空が包むように

 

さりげない会話も 小鳥の囀る声も

すべてが恋しい

君に恋した 春先の午後

 

 

夢で出会った 君の笑顔

今 その笑顔が ここにいて

僕に また 夢を見せてくれるけど

 

 

青玉色-sapphire-の星で

夜の風を見つめ

遠く離れた二人

 

約束を待つ 時間を移す 『逢いたい』と

想う気持ちを 眠りへと連れて

…夢の中を手を繋ぎ飛べるように

 

果てしない宇宙も 一破片の想い出も

遠い天の川も やがて咲くこの蕾も

春の風に乗せて

 

優しいまなざしも 変わらないこの想いも

あたたかな陽射しも 野原の小さな花も

もうすぐ、届くよ

 

やるせない気持ちも 一人歩きの心も

初めて許せた

君に恋した 春先の午後

君に出逢った 春先の午後