黄色い月

心まぎらすために外へ出て

歩きながらに夜空を見上げたら

雲の見えない黒い闇に

ぼんやりと黄色い月が出ている

とぼとぼと幾つかの影とすれちがい

いつもと変わらぬ自分をつくって歩くと

もっと胸が淋しくなって

「誰にこんなに自分を隠すんだろうと」と思うんだ

都合のいいものだと考えていたのに

孤独とはこんなにもつらいものだっただろうか

 

心たしかめるため此処へ来て

涙ながらに夜空をのぞいたら

何も言わない黒い河に

ぼんやりと黄色い月が揺らめく

しんしんと何時しかの君とめぐり逢い

いつもと変わらぬ自分をつくって歩くと

ぐっと胸が苦しくなって

「何故にこんなに自分が馬鹿なんだろう」と思うんだ

叶うはずないんだとあきらめたつもりが

想いとはこんなにも強いものだっただろうか

 

ぼくにはすべてが分からず

言葉にならない

切なくて 痛むだけ

眠れずとも 堪えるだけ

いつの日も 君を想い

この恋を守って生きてゆくだけ