蔦の雫

空に耳を澄ましていると

額に砕けた音符があった

とっさにカケラを求めた

この手の指の隙間を輝き

ながら音符は囁きながら

笑いながら音符は消えた

 

雲の上で絞ったばかりの

レモンジュースを慌ててて

一筋口から零しながら誰か

飲み乾してしまったのかも

 

僕は大人しく蔦わせていた

なぜ目を閉じていたのだと

ほんの少しの後悔の雫を