少しあったかくなったと思うと
思い出したようにたかい
鳥の声や
青い空が
心のはじにひっかかって来る

なぜだか分からない
きみの生まれた町をきみと歩き
小学校をフェンス越しに眺めたり
夕暮れを越えて近所の公園
ブランコを隣で漕いだ夜の帰り道には
愛しさが少し変わった気がして

ぼくの知らないたくさんの時間を過ごして
きみが今ぼくの目の前にいること
子供だったきみはきっとまだきみの中にいて
はじめまして。と言いながら
わくわくしているのかもしれない
出会った頃のように
これから知って行くことの多さに

もうすぐ特別な季節になって
特別な花が咲く
何度目だろうと言いながらただずっと
欠かさず見られたらいいと思う
もう少し言えるなら
二人にとってのいつも新しい
どんな瞬間も、と付け加えて