いままでと
これからをもつめた
この頃少し重たく感じる
この自分とゆうものを
小さな木かげにもたせかけて立ちぼうけ
煙草でもふかせればそうするのだけれども
まぶしげにぼくはしばらく
木もれ日をただ見上げている
風が吹きすぎうねりまき上がり
ざあざあざあと葉の音が降ってくるのが
なぜだか意外に楽しくて
誰もいない平日の真昼の球場公園
ぐるりとついた遊歩道をとぼりとぼりと
一周、二周、三周、四周、五周、六周、七周、やがて
どこからくるのか
なにかの不安に追いつかれると歩き止め
雲の遠近に見とれて
とうとう夕暮れを待ってしまった
ざあざあざあざあ
生きたまま降り積もる葉の音だけが瞬間
ぼくの支えだった
目覚める窓と星のひとつずつ
帰り道の下り坂に連なる街灯のひとつずつ
吹けない口笛が
交代の合図