真夜中のカーテンの向こう
想像するもう一人の自分は
コンビニエンスストアの前
ふらりと歩いて家路の途中
たどたどしくも家族を初め
休息のようにして籠る部屋
少しの本を並べて寝転がる
少しの絵を飾り音楽を聴く
目を閉じて。あの飛行機の
あの夜のあの満天の星たち
瞼の夜空にもう一度浮かべ
君と僕とのこの家の真夜中
君が寝息をたてているあの
青いカーテンの向こうでも
寂しげにでも凛とした君が
夜空を今ふと見上げていて
溶けて行け。もう一人いる
誰もの誰か、素敵な場面で
二人は繋がりやはり同じ空
見上げそれぞれ何かを思い
もし君と出会ってなくても
君を知っていたかもなんて
真夜中のカーテンの向こう
閉じたまま君の隣に戻ろう
青いカーテン二人の部屋へ
真夜中のカーテン僕の部屋
から60Wの灯りを消して