きぎが
くるまってとりやはちや
のそっとしたむしが
はなばなが
てんせんのきせきをのこしてちょうや
またしてもはちや
ちょこまかしたむしが
たいようのちかさととおさ
つきのみちかけの
ひそかにつぶやいたあいずで
うたいはじめる
ばらばらに
やがて
そろいぶんで
どんかんなぼくときみは
そのころになって
ようやっときづく
はるを
なつを
あきを
ふゆを
わすれていた
においを
またすこしあわてて
くつにかかとをおしこんだら
たびだたなくちゃいけない
わらったつぎのしゅんかんにも
ないているそのさいちゅうにも
いつもどこかへ
かぜのふくほうへ
くものきれるほうへ
こころから
わすれることのない
いのちのうたの
きこえるほうへ