痛みのあとの微笑み
泣き声のあとの笑い声
ご褒美ではない
よろこび
けれど
痛みが消えなくても
泣き声がこだまし続けても
君には
おいしいものを食べさせてあげたい
いつかのバイバイ
ゴールではない
さよなら
けれど
微笑みは消えない
笑い声も忘れることはない
君には
おいしいものを食べさせてあげたい
命を奪う濁流になったいつかの雨粒が
辿りついた鏡のような海面で
青い空を見上げてぼんやり思うこと
君ならどう思う
とパパは言う
同じ太陽の光を浴びた命と命が
食べるためではなく
殺し合うような世界にばかり
いつからか命は生まれて来た
おいしいものってなんだと思う
と世界が言う
とどのつまり
パパはひとまず置いといて
世界なんてどうであれ
とママは言う
君には
おいしいものを食べさせてあげたい
君は舟
大きく帆を広げ
パパもママも行けない世界へ
進む舟
いつかその
鏡のような海面に辿りついたら
本当に
青い空見上げてみれば分かること
たらふく
おいしいものを食べなさい
軽すぎて
風に飛ばされないように
重すぎて
沈んでしまわないくらい
愛してる
アイラブユー
恥ずかしがらずに
キスの雨
今夜はカレー
今夜からカレー