こんなところで
なにしてるの
四十四度の入り日のあとで
五億の鈴を
今はもう
ないかもしれない
そんなしあわせな声を
夜空にきいてる
なんにもきこえない
夜空がかくしてるもの
ひっそりと光ってる
そんなことより
なにしてるの
なぞはみんな黄いろい
ヘビがといてくれるから
今はただ
ないかもしれない
ほんのひと滴の泉を
砂漠で汲んでる
なんにもみえない
砂漠がかくしてるもの
ひっそりと光ってる
(original text「Le Petit Prince」Antoine de Saint-Exupéry)