星の数ほど
時間が欲しい時
声を聴きたくなるのは
恋だろうか
話すことを決めずに
電話をかける
名前を言う前に
こないだはありがとうって
君が言う
切ないものが
生まれた頃を思い出す
ああそうだったと
分からないまま進んでしまう
流線形の乗り物に乗る
星の数ほど
時間が欲しい時
君と会う約束が
川の水をひんやりさせて
流れるぼくを繋ぎ止める
避けられないこれからより
ちょっとだけ強く
おんなじものはふたつとなくて
かたちがないのはおんなじだけど
行けば流れている川のように
ずっとどこかに流れていた
そんな気がするところが
喜怒哀楽と離れて見えるね
今日で終わりと生きている
ぼくの欲しがる約束は
期待外れに叶えばいい
刹那の中で一番長い
こんな気持ちは
そして、これから
恋かもしれない