こころが息を吸い込む
まるでこれから
海にでも潜るよに
こころが息を吸い込む
まるでこれから
風船でも膨らませるよに
そのあと零すのは
ため息ひとつ
クジラの噴水で雲と頬擦りしたり
ドーナツで天使になったりした
そのあと零すのは
ため息ひとつ
あの頃の現実を
大人は夢と呼ぶけれど
あれからもずっと
こころは息を吸い込んでいる
ため息をふたつもみっつも零す人は
もっと海に潜っていなさい
こころは息を吸い込んでいる
もっと大きく風船を膨らませなさい
沈みがちなのが現実なら
夢見る分だけ少しでも
こころは息を吸い込んで
張り裂けそうに
なっているんだから