雨上がり

もう夕焼けも終わった

濃い青色の

それでも透明絵の具の

空に鳥が飛んでいた

 

風に逆らい

翼を羽ばたかせ

黒い一筋の光に見えた

 

儚いくせに

しんどくて

儚いからこそ

大切な

僕らの道は

この星のない空のよう

 

翼は風に乗るため

ではなくて

風に逆らい

それでも空を飛ぶための

出来損ないの手

なんだろう

 

雲の上は

いつも晴れていて

雲の上は

毎晩星が見える

 

もがいても

辿り着ける気のしない

その世界へ

それでも羽ばたかなくては

 

半月が雲の合間に覗く

それはこれから満ちるのか

欠けてゆくのか

 

じっと空を見ながら歩いた