ぼくやあなたが
流星群を待っている頃
彼女はひとつ星を見つけた
彼女の名前は
星の言葉で愛という意味
いつもは縮めてPeaceと呼ばれる
彼女は子供の頃から
星が大好き
誕生日には望遠鏡をねだったりして
星の本なら何十冊も持っていた
大人になっても澄んだ瞳で
望遠鏡を覗いては
夢を叶えて
天文学者になってしまった
ある日彼女は
天文台でアルバイト中
星いちばんの望遠鏡で
新たな星を見つけてしまった
青く輝く惑星で
100億光年彼方らしい
彼女は一躍有名人
自分の名前を
見つけた星につけました
もしもあの星にも命がいるなら
愛に包まれた素敵な星であるように…
この星とは違って戦争なんかがないように…
微笑みながら 願いを込めて
ちょうどその時
彼女がチキュウと名づけたその星で
流星群が長い尾を引き流れはじめた
「なぁ、すべての命は百億年後に生まれ変わるって話知ってる?」
「知ってるよ。だから今、こんど生まれ変わったら天文学者にしてくださいって、
願いかけたんだ。」