その海を掬いに

夏の冷たい風に
散りばめられた
その海を掬いに
死を急いだんだ

かろうじて一滴
頬にした感触で
宇宙を見渡せる
魔術的な海にさ

なるのならさと
なるのならさと

夏の冷たい風に
散りばめられた
その海を掬って
飛びこんだんだ

詩を書いていた
片手だけ残して
宇宙も溶けてる
魔術的な海にさ

なるのならさと
なるのならさと