コーヒーと紅茶

小さな水たまりを避けているうちに

 

迷い込んでしまったみたいだよ

 

あやふやに生きているからいつものこと

 

空は何も言っちゃくれない

 

駆けた僕と君の濡れた肌と服と靴を

 

じんじんと輝かせる太陽の高さ

 

それを垣間見せながら消えてった雲たち

 

もう夕暮れの気配 逆光の笑顔

 

うたたねの窓辺を探して僕は君と生きて行こう

 

コーヒーの飲めない君の紅茶を一口啜る時

 

僕の幸せの瞬間

 

おそるおそる君が口をつけたカップを受け取って

 

続きを始める一杯のコーヒーの温度

 

君の体温 死んでも忘れない

 

 

通り雨が止んだので

 

やけくそになって飛び込んだ大きな水たまり

 

花冷えに君の薄い桜色のブラウス

 

やけに熱い手のひら

 

 

コーヒーと紅茶

 

風邪をひかないように

 

コーヒーと紅茶

 

冷めないうちに

 

 

コーヒーと紅茶

 

夜に星