ハイビスカス

毎夜、今夜こそ

 

流れ星をどうしても見たくて

 

一晩中起きていたならと思いながら

 

眠りに落ちて夢も見ない

 

 

忘れない、それでも

 

真昼の空に光を思い描くこと

 

 

この町も姿を変えてゆく

 

君との月日は数え続けられて

 

太陽ですら年をとる

 

銀河の途方もなく広い腕の中で

 

何も誰も

 

ひとところにはとどまらない

 

一日で散ってしまう

 

真っ赤なハイビスカス

 

夜を知らない

 

 

その

 

萎んだ花を摘む君の手

 

朝のモザイク

 

 

ガラス戸の向こう

 

夜を知らない