ラブレター

休日に乾いた目をこすって

早起きするのも

いつもの帰途に藍色の海底で佇んで

夕焼けの残りを眺めるのも

未来のすべての毎日に届くような

ラブレター

書ける今日かもしれないから

 

誰かの夢が

流れ星に飛び乗る様子を

指をくわえて涙した

あの夜空の続きのこの朝の音

 

隠れた心が

「もういいよ」って

もう一度だけ言ったのを

おざなりにして

損ねたものの多さと言ったら

 

破り捨てた過去が

それでも背中を押している

 

昨夜が今朝を愛せるように

僕も夢を見る

ラブレター

駆け出す背中に翼をつけるように

 

忘れものしたっていいよ

いまはゆこう

すべてはいつも

今にしかない

届ける先は

今にすらない

ラブレター

書ける今日かもしれないなら

駆け出す背中に翼をつけるように

 

君に言うように