バラ

誰かが言う 恋は川だって

かよわい芽を 溺れさせる

誰かが言う 恋はかみそり

大きな 傷も残す

誰かが言う 恋は空っぽ

底なしの胃袋

僕は言ってみる 恋は花

あなたが たった一つの種子

 

心をこわしてしまうかもしれない

けれど 踊りたいから

夢からは覚めてしまうかもしれない

けれど 行ってみたいから

何かなくしてしまうかもしれない

けれど 何かがほしいから

死と隣りあわせで

束の間かもしれない生を生きるよ

 

恋しさが形を変えてしまう夜

執着や不安で自分の思いも分からない

僕の恋は叶わないとか

自分以外に未来を委ねてしまうとき

思い出せればいい 冬に

身を切るような雪の深いところで

眠る種子は 太陽の光を受け止めて

春に花を咲かす 薔薇なんだと

 

(original poem「The Rose」Amanda McBroom)