あおいやけど

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あ/さつゆのこゆび/よる/にはっかして/も

えつきるこえあ/おい/やけどつ/め/たいぬりぐすりすくいと

るあ/つい/く/すりゆびなかゆびひとさしゆびつめ/の

あ/い/だのふ/かいうみのそこまで/と

どくひとすじのひか/り/たばねてはなさきにく/ゆらせ/あまいやけど

 

あさつゆのこゆび

よるにはっかして

もえつきるこえ

あおいやけど

つめたいぬりぐすり

すくいとる

あついくすりゆび

なかゆび

ひとさしゆび

つめのあいだの

ふかいうみのそこまでとどく

ひとすじのひかり

たばねて

はなさきにくゆらせ

あまいやけど

 

朝露の小指

夜に発火して

燃え尽きる声

あおいやけど

冷たい塗りぐすり

掬いとる

熱い薬指

中指

人差し指

爪のあいだの

深い海の底まで届く

一筋の光

束ねて

鼻先に燻らせ

あまいやけど